2005年 05月 17日

バスケ部のNくん。

15年ぶりぐらいに思い出したので
彼の話を書いておこう。


彼がやってきのは
高校2年生のある日。

もうメンバーが固まっているなか
中途でバスケ部に入るというのは
かなり勇気のいるもの。

ただでさえ
厳しいバスケ部なのに
それに入ってくるとはいい度胸している。

つまり異例のことだった。


新人が入ってくるというので
さまざまな憶測が飛び交った。

中でも真実味のあったのは
「強豪の○○中学のガードでキャプテンだったらしいよ」だった。

それもそうだろう
ただの素人が中途で入ってくるわけがない。

一年間沈黙していたのは
何か理由があったに違いない。

みんなは期待半分、
そして自分のポジションが脅かされるのではないかと
一抹の不安も感じていた。


ついに
Nくんがあわられた。

見てくれは
小柄で色白、線はほそく
とても体育会系だったとは
思えない。

しかし、人間見た目だけでは
わからない。


Nくんを囲んで自己紹介をしてもらった後
とりあえず、フリースローをしてもらうことにした。

緊迫した空気。

トン、トン、トン、シュー。

バスケ部、全員が取り囲むなか
ぎこちない手つきでNくんがボールをはなった。

そのボールは力ない弧を描いて
リングの遥か手前に失速して落ちた。。。


一瞬の沈黙のあと。。
場内大爆笑。


その瞬間、Nくんはいじめられっ子になった。


彼は
ど素人だった。

バスケ部のメンバーは
ほぼ全員中学からバスケをやっている。

しかも高校を1年すぎて
その差はあまりに歴然だった。


みんなで
何度も意思を確認したが
それでも彼はやるといった。


彼は運動神経はなかった。

マラソンなども遅い。

ことあるごとに
みんなにいじめられた。


でも
辞めなかった。

ただひとつ
彼はいつでも一所懸命だった。

しかし、彼は
最後まで変わっているやつだった。


思い出したけど
Nくんは僕と同級生だった。

ある日、同じ同級生のAくんから
こんな話を聞かされた。


Nくんはある日、名古屋にいった。

しかも普通電車を乗り継ぎ
初乗り運賃切符で。

そして
名古屋の手前の駅で降り
柵を乗り越えた。

名古屋城を観光し
電話ボックスで夜を明かしたあと
またしても無賃で東京に帰ろうとした。

しかし、静岡あたりで車掌につかまる。

結局、Aくんを呼び出し
お金を払っってもらったそうだ。

こんなエピソードが
絶えなかった。



そんな彼は結局引退まで
バスケ部にいた。

大学以降は
付き合いがない。


彼は無事に人生を
送れているのだろうか。。。
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by eisukem | 2005-05-17 10:40 | その他


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